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ブラジルサッカーはなぜ強い?

黄色のユニフォームの色から、カナリア軍団とも形容されるブラジル代表。現在の代表選手の大半は、ヨーロッパに進出していて、現地のサッカースタイルに適応している。が、ひとたび集まれば、ヨーロッパとは大きく異なるサッカースタイルを見せる。

ブラジル代表サッカーの特徴は、即興性のあるハーモニーで、幻想的だ。どのポジションの選手も、相手を1人剥がせる、独特のリズム感をもっている。その様子は、サンバやジンガ(ゆれる、ふらふら歩く)に例えられるが、幼い頃からブラジルで育ったものには、自然と身につくスタイルでもある。正確には、自然に身につくというよりも、激しい競争の中で、磨かれたジンガ(才能)を持つ者だけが、プロ選手として生き残れる環境である。


そして、ブラジル代表の最大の特徴は、分厚い選手層があげられる。世界各国に進出しているブラジル人選手は、各国リーグのベストイレブンに選ばれるだけでも、かなりの人数に及ぶ。人材が豊富すぎて、ブラジル代表選手は、落選したメンバーだけでチームを組んでも、他国を遥かに上回ると言われるほどだ。

ブラジル代表の強さの秘密、それは、人材を輩出する土壌にある。 国内では、州リーグという特殊な環境で、膨大なプロクラブを支えていて、しかも、長年の蓄積により、選手が他国へと進出するルートが確立されている。ブラジルは、国内・国外に関わらず、とにかくプロ選手の人数が多いのである。どのような業界でも、プロとアマチュアでは差が出る。そして、巨大なピラミッドを構成するほど、頂点の質は高くなる。

ブラジル代表に関していえば、狭間の世代ですら、ワールドカップの優勝候補である。選手が揃っているときは、このメンバーで、負けてしまったのか、と驚かれるレベルにある。それもあたり前の話で、世界で一番、プロの選手層のぶ厚い国なのだから、ある意味、強くて当たり前とも言える。


日本がブラジルを見習うとしたら、選手層を厚くすることに尽きる。

しかし、それが一番難しい。まず、日本でプロクラブの数を800まで増やすのは不可能に近く、200まで増やすのも大変である。J1とJ2を合わせても計40チームである。200という数値の遠さも理解できるだろう。もちろん、ブラジルほどのサッカー文化が根付けば、経済規模的には行けるハズだが、実際は絵に描いた餅である。さすがにブラジル並に、国内の選手層のかさ上げするのは、無理がある。

希望があるとしたら、海外進出になる。近年、日本は海外に進出をする選手数も増えて来た。とはいえ、まだ150人前後(これでもアジアでは一番多い)に過ぎない。ブラジルは優に10倍以上となる。ブラジルが、いかにバケモノ的な存在なのか、理解できる。正直、規模が違い過ぎて、参考にならない部分も多い。プロ選手の輸出数に関しては、500人に到達すれば、世界でもトップクラスである。日本としては、まず、ここを目指したい。



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